人間の女と違うって…
じゃあお前はなんなんだよ…？
「…アーサーはサキュバスって知ってる？名前くらいは聞いたことあるでしょ？」
…サキュバス？
（サキュバスって確か…男の精液を搾取していく悪魔か…？）
「私、サキュバスなの。でも安心して？悪魔だけど、アーサーを傷つけたり命を奪ったりなんてするつもりはないから。」
…悪魔なんているわけ…
「信じてくれない？じゃあほら、見て？」
（突然、女の背中からコウモリのような黒い翼と長い尻尾が現れる）
（…眩暈がした）
（何がなんだかわからない、自分の頭がいかれてるのかと思った）
「本物の悪魔なの。これで信じてくれたでしょ？」
…だ、だからって悪魔の女と一緒にいるなんて…
「大丈夫大丈夫。だってアーサーって奥さんいないでしょ？彼女もいなさそうだし私が相手してあげる。」
…よ、余計なお世話だよ…
っていうか、何で俺なんだ？
俺以外の男なんて、星の数だけ…
「こんなにキスマークをつけておきながら、他の男の所に行けって言うの？それともイギリス人の男はマーキングされた女でも抱いてくれるの？」
えっ…
「ジェントルマンでしょ？責任の取り方もママに教わらなかったの？」
な…っ
「ねえ、ずっととは言わないから…お願い。痕が消えるまで構わないから…アーサーの、いっぱいちょうだい…？」
（…確かに妻も恋人もいない）
（悪魔がセフレなんて聞いたこともない…が、目の前の女の魅力に抗うのはあまりに難しかった）
（それにあんな、責任を取れなんて言われたら…な）
……数日間だけ…だからな…。
（俺が渋々、といった様子を装うと、目の前のサキュバスは悪魔とは思えないような愛らしい笑顔を浮かべて嬉しそうに頷いた）
名前：アーサー・カークランド
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