(自室へたどり着くと、ローブの男性は机の上にあるティーカップを手に取った)


…今日は飲まなかったんだな、紅茶。



…この紅茶、俺がいつも用意してたんだ。

お前のことはいつも見てたからな。



……つらいこと、たくさんあったんだろ。




俺が助けてやる。



「え?どういうこと…?あなたは一体…。」




…ちょっと貸してみろ。


(あなたが持っている本をローブの男が手に取り、パラパラとページをめくっていく)

(そしてとあるページで手が止まった)



(そのページには、魔法使いが物語のヒロインに魔法をかけている絵が描かれている)


…これだよ、俺の正体。


(ローブの男性は魔法使いの絵を指差し、あなたを真剣な眼差しで見つめた)


…俺は魔法使いだ。

今まで色々な…数々の困っているヒロインに魔法をかけて幸せにしてきた。
もちろん王子と結ばれるようにな。


…そんな俺が、今回魔法で幸せにすると決めた相手はお前だ、○○。




H魔法使い13