(それは見覚えのある一冊の本…)
(あなたの大切にしていた、暖炉で焼かれたはずのあの本だった)
(差し出された本を受け取ると、手に取った感触も重さも、両親の遺したあの本とまったく同じものだということに気付く)
「こ、これ…!どうして…!」
(驚いてローブの男を見上げると、少し困ったような表情で頬を掻いた)
あー…その、何て言えばいいのか…
……。
…そうだ、ちょっとこっちに来い。
(そう言って彼はあなたの手を掴み、静かにある部屋へと向かう)
(迷うことなく向かった先は、先ほどまであなたが眠っていた暗い自室だった)
→