「あの…」


……なんだよ。


「もしかして、助けてくれたの…?」


…そんなんじゃねぇ。
俺の縄張りに勝手に狼が入ってきたから追い払っただけだ、お前のためなんかじゃねぇよ。勘違いすんな。

…勝手に脱走しておいて狼に囲まれるなんて、ほんとざまあねぇな。


…さっさと帰れ。また狼に捕まりたくないんだったらな。


(そういうと彼はあなたに背を向けた)

(何も言えずにおずおずと馬に乗りその場を後にしようとしたあなただったが、彼のことが気になりそっと振り返る)


(…と、傷ついた体を抑え、その場に膝をつくアーサーの後姿が目に映った)

(どうやら脚を噛み付かれて動けなくなってしまったようだ)



(その苦しそうな姿に居た堪れなくなり、馬を降りてアーサーに近づく)


「あの…」

!…っまだ居たのかよ…

「動けないんでしょ?お屋敷まで馬で運んで…」

余計なお世話だ!お前はさっさと帰りやがれ!っ…いって…!
くそっ…


……ぐ、偶然とはいえ、助けてやった礼として運ばれてやってもいいぞ…バカ…。


(…あれ?もしかしてこの人、素直になれないだけなんじゃ…?)

(何だかんだ強がりを言う素直になれない野獣を馬に乗せ、あなたもその後ろに乗り元来た道を引き返す)

(息も絶え絶えなアーサーが落ちないように気をつけながら屋敷まで運んでやると、先ほどの家財道具たちが驚いて駆け寄ってきた)


(この大きな体を運ぶことが出来る人物など居るわけもないので、仕方なく馬に乗せたままアーサーの部屋まで運んでやることになった)






名前:アーサー・カークランド
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