(自室に戻ったアーサーは、魔法のかけられたバラの花の前に座っていた)
(花びらはあと二枚……だったが、アーサーの目の前ではらりと一枚散ってしまい、最後に残された一枚の花びらだけがかろうじて付いている…そんな状態だ)
……これでよかったんだ。
こんな想いをするくらいなら…あいつに出会わなければよかった…。
…そういえば、バラを持ち帰らせるって約束…破っちまったな…
ちゃんとじいさんと村に帰れたんだろうか…。
(近くにあなたが編んでやった靴下が落ちている)
(正直足が寒かった訳ではないし動物の脚を持つアーサーには必要のないもの…だったが、彼女の優しさが嬉しかったこと覚えている)
(それを拾い上げ胸に当て握り締める…と、べったりと赤黒い血が付着した)
(アーサーは深い傷を負っていた)
(狼の群れと戦い追い払った後、自分の脚で屋敷まで戻ってきたはいいものの誰にも怪我のことは伝えなかった)
(怪我の手当てをできる者がいない今、野生の動物のようにただ死を待つだけの状態となってしまったのだ)
花びらが散るのと俺がくたばるの、どっちが早いんだろうな…
…なあ、○○…。
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名前:アーサー・カークランド
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友情の証に謎の食べ物を貰う
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