気がつくと、俺は小さな教会の中に立っていた。
そして手には白い手袋が…服装はタキシードを着ているということに気づいた。
周りを見渡すと、アルに菊、フランシスと見知った面々が笑顔でこちらを見つめている。
一体何なんだ?
訳がわからず立ち尽くしていると、教会の壇上に見覚えのあるウェディングドレスを着た、一人の女性が立っていた。
彼女は…
なぜだかわからないが、俺は彼女の方へと近づき急いで壇上を登っていく。
そしてその女性のベールに手をかけた。
「アーサー。」
俺の目の前で微笑み、俺の名前を呼んだ彼女は間違いなく○○だった。
ああ…こんなところにいたんだな…
突然の再会に思わず涙を零すと、目の前の○○は笑って俺の頬に手を伸ばした。
純白の手袋が、俺の涙で湿っていく。
「○○、どこに行ってたんだよ…俺、○○をずっと探してたんだぞ?」
「アーサー、誓いの言葉とキスは…?」
「えっ?何言って……あ…。」
…そうか、今日は俺たちの結婚式だったんだな。
それじゃ全員の前で誓わないと…
牧師が何か喋っているが、なぜか耳に届かない。
それよりも俺は○○の言葉が聞きたかった。
「○○、愛してる…これから先もずっと…。」
「私も…。」
周りなんて見えなかった。
ただただ○○に触れたくて…そのピンク色になった頬を指でなぞると、○○が恥ずかしそうに微笑む。
それが嬉しくて、なぜかとても懐かしくて…そっと目を閉じ唇を重ねた。
温かくて柔らかい…
なんて幸せなんだろう…。
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名前:アーサー・カークランド
友達が551人できた
友情の証に謎の食べ物を貰う
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