チャペルを後にし、ホテルのホールまで全員ぞろぞろと移動していく。

そこでは披露宴が行われるようだ。
クソヒゲの作ったウェディングケーキが出てくるらしいが…ちょっと腹立たしい。


披露宴ではそれなりに美味い料理が振舞われたり新郎の友人によるスピーチがあったり…
ケーキ入刀で出されたウェディングケーキがちょっと美味かったのがまたムカついた。

酒も振舞われたが、こんな大切な祝いの席でやらかすわけにもいかないと思い、グラスに口をつけてシャンパンを一口だけいただくだけにしておいた。



ホールの大きなガラス窓はイングリッシュガーデンへと繋がっており、全員が外に出てダンスをすることになった。

もちろん最初は新郎新婦が踊り始め、酒の入った周りのやつらも楽しそうに踊り始める。
近くでは息子夫婦も踊っているようだった。



…幸せそうだな。

そう思い眺めていると、菊が俺の肩をとんとんと叩いてきた。


「アーサーさん、○○さんが呼んでいますよ。」

「…?○○が?」

「はい、一緒に踊ってほしいそうです。行って差し上げては…?」

「っ…!あ、ああ…!」


急いで席を立ち、ネクタイを整えながら日の光を浴びた○○の方へ早足で向かう。

楽しそうに笑いながら俺に向かって手招きするその姿は、本当にそこに○○が帰ってきたように見えてしまって…

俺も笑い返し、○○の手を取りゆったりとしたステップを踏んで踊り始める。



…わかってる、目の前の花嫁が○○じゃないってことくらい。

でも…




幸せそうな笑顔を浮かべた彼女を、俺はきつく胸に抱きしめた。






名前:アーサー・カークランド
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友情の証に謎の食べ物を貰う

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