今日で○○がこの世を去ってから二十年ほどの時間が経った。
わかっているつもりではいるが、俺は国で、○○は普通の人間だ。
結婚はできなくても夫婦だと思っていたし、俺は彼女の傍にいられるだけで幸せを感じていた。
あのフランシスやアルにも人が変わったようだと度々言われたこともあった、どういう意味だ、本当に失礼なやつらだ。
出来るはずのないと思っていた子供ができ、更に孫まで生まれ…
今まで長い時を生きてきたが、こんなに幸せを感じる時間は生まれて初めてだとすら思えた。
それなのに…○○の死はあまりにも早すぎる別れだった。
○○の亡くなった日、俺はまるで子供のように、大声で泣いて泣いて泣きじゃくった。
それはもうロンドンが洪水で海に沈むんじゃないかと思うほどにな。
息子にそんな情けない姿を見せたくなくて、葬儀の後は恥ずかしながらずっと引きこもっていた。
今でさえ普通の生活を送っているが、二十年という年月は人間からしてみれば長いものでも、国である俺にとってはとても短い時間である。
そんな短期間でこの俺が立ち直れるはずもなく…たびたび○○のことを思い出しては目頭が熱くなる日々を過ごしていた。
目を閉じれば何十年も前の○○との出来事を、まるで昨日のことのように思い出してしまう…。
いつまでもこんな体たらくでは○○にきっと叱られるだろう、そう自分に言い聞かせてるものの、やはり寂しいものは寂しい。
…未だに俺は○○の影を探している、追い求めているんだ。
頭ではわかっている……俺の最愛の人は、もうここにはいない。
二度と会えないんだ、と。
それでも……。
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名前:アーサー・カークランド
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