(急いで公園に戻ると、ベンチの上に雨に打たれて濡れたスマートフォンが…)
(傍らにはなんだか寂しそうにベンチに腰掛けるアーサーも…)
「アーサー!!」
(駆け寄ると、はっと顔を上げたアーサーが立ち上がった)
「ご、ごめんね…こんなところに放置しちゃって…。」
(スマホを拾い上げてハンカチで雨粒を拭う)
(アーサーを見上げると、泣きそうな、それでいて何か言いたげに…怒ったような顔をしてこちらを見つめていた)
(あ!サイレントモードだった…!)
(サイレントモードを解除すると、アーサーが堰を切ったかのように怒鳴りだした)
…っこのバカ!!!
遅いんだよ!びっしょびしょになっちまったじゃねぇか!!
まさかこんな誰もいないところに放置されるなんて思ってもみなかったよ!!
しかも最悪なタイミングなことにサイレントモードだったから引き止めることもできなかったじゃねぇか!!
俺が防水じゃなかったらぶっ壊れてたぞこのバカ!!!
っ…もう置いていくなよ…!ばかぁ…!
(雨なのか涙なのかわからないけど、アーサーの頬は濡れてしまっていた)
(帰りはちゃんと傘に入れて、触れられない手を繋いで帰路に着いた)
(…雨で濡れたせいか、少しひんやりしているような気がした)
名前:アーサー・カークランド
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