(先に口を開いたのは○○の方だった。)


「アーサー、バラありがとう。」

…ああ、庭で育ったやつを摘んできたんだ。
祝いの花束として摘まれて、そいつらも喜んでるだろ。

「久々にアーサーの家に行きたいな。ずっと入院してたから。」

ん…いつでも来いよ。
ただし怪我の具合が良くなったらな。

…待ってるから。


(笑顔で素直に頷く○○が愛おしくてそっと手を握ると、優しく握り返してきてくれた。)


(その時、少し離れた場所から遠慮がちに菊が声を掛けてきた。どうやらタクシーが見つかったようだ。)

(…もう二人の時間は終わりらしい。)

(俺は菊に見えないように○○の前に立つと、柔らかなその唇に、約束通りそっと唇を押し当てた。)

(…数日前に取り付けた約束、忘れたとは言わせねえぞ。)


(それと……)



…俺のこと、忘れるなよ?



(○○にしか聞こえないくらいの小さな声で囁くと、彼女は少し頬を赤くして頷いた。)






(END)


名前:アーサー・カークランド
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友情の証に謎の食べ物を貰う

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