(お店に行くと、ちょうどお客さんが誰もいなかった)
よう、来てくれたんだな。
席へどうぞ。
(カウンターに腰を下ろし、用意しておいたチョコをバーテンさんに差し出す)
あ、もしかして俺に…?
…ありがとう。
まさかお嬢さんから貰えるなんて思ってなかったから、すげえ嬉しいぞ。
仕事が終わったら、大事に食わせてもらうよ。
(バーテンさんはにこ、と笑って喜んでくれた)
(カウンターの奥にチョコをしまうと、まだ注文していないにも関わらずバーテンさんがカクテルを作り始める)
…はい、どうぞ。
これ、今日限定で出してるチョコレートのカクテルなんだ。
一応オリジナルのレシピなんだが、甘さ控えめで作ったから飲みやすいと思う。
ちなみにこれはサービスだ、お嬢さんにはいつも世話になってるからな。
(出されたカクテルは、ココア色とホワイトのツートンカラーで可愛らしいカクテルだった)
(そしてそのカクテルにはピンク色の小さなバラとローズマリー、フェンネルが飾ってある)
(まるで小さな花束のようだ)
(少しすると、お店にお客さんが入りはじめる)
(カップルだったり女性同士だったりと色々なお客さんがやってきて、例のバレンタイン限定のカクテルを注文していく)
(オリジナルのチョコレートカクテルを作るバーテンさんをぼんやりと眺めていると、あることに気づいた)
(…他のお客さんのカクテルに乗っているのは全て、野いちごとミントだ。バラの添えられているカクテルは一つもない)
(誰も気付いていないようで、目を輝かせてその可愛らしいカクテルに口をつけていく)
(あなたの視線に気付いたバーテンさんが人差し指を口元にやり、「しー」、とジェスチャーした)
今日はバレンタインだから…な?
…Thank you always for everything.
(Happy Valentine's Day!)
名前:アーサー・カークランド
友達が551人できた
友情の証に謎の食べ物を貰う
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