(ネイビーと白の、ストライプ柄の折り畳み傘だ)
これ、使え。
俺は使わないし、これも秘書に無理やり持たされたものだからな。
「え、でも…」
(アーサーが濡れちゃうんじゃ…)
(そう言いかけたとき、アーサーに無理やり傘を押し付けられた)
いいから使え。
俺はそう簡単に風邪引かないし、慣れてるからな。
あっ、か、勘違いするなよ!○○が濡れて風邪でも引かれたら菊にあわせる顔がないっていうか…お、俺のためなんだからな!
とにかく俺には必要ないから貸してやる!
それに俺は紳士だからな!女性が困ってるのを黙って見過ごすわけねぇだろ?
ほんとは送り届けてやりたいところだが、時間がないからできねぇし…
ま、まあこれは○○が使え。
その…髪とか服とか、せっかく可愛いのにびしょ濡れになったら嫌だろ?
英国紳士は傘をささねぇんだ。
俺のことは気にしなくていいから…それじゃ…
(突然のアーサーの態度に、ぽかん、と固まってしまった)
(…が、ふと我に返る)
(仮に傘を借りたとして…とは言いつつ半ば押し付けられた状態だけれど、一体いつ返せばいいのだろう)
(今日みたいに偶然出会える可能性なんて、普通なら殆どないに等しいのだ)
(それなら…)
「あ、あの…!」
名前:アーサー・カークランド
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友情の証に謎の食べ物を貰う
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