(しばらく家の中で呆然としていると、にーにが慌てた様子で帰ってきた)
(どうやらあなたがクマの縄張りに入ったと聞かされ、猟師の元に助けを求めにいったのだそうだ)
(その猟師は何故かクマとバトルを始め、埒が明かなくなってにーに一人で家まで戻ってきたと…)
(そんなこんなですっかり夜になりにーにに家まで送ってもらうと、帰りの遅いあなたを心配した菊さんが玄関の前であなたを待っていた)
(まだ寒い春の夜、冷たくなった手があなたのことをしっかりと抱きしめる)
(菊さん…寄り道してごめんなさい…)
(もうあの森には近づかないようにしよう…)
(…そう思ったが、どうもあの狼のアーサーが気になった)
(お腹を空かせた彼は今、森の中でどうしているんだろうか…?)
(結局アーサーは優しいのか危険なのかわからない狼だったが、彼の存在はあなたの中で強く印象に残るものとなってしまった)
(アーサーは味見したつもりだったのだろうけど……キスされたときのあの感触がまだ唇に残っている)
(そっと自分の唇に触れると、頬が熱を帯びていくのを感じた)
(次の日の朝、菊さんから「昨夜に酔っ払った狼が町で大暴れして猟師に保護され森に帰された」というニュースを聞かされた)
(それってまさか…?)
(優しい狼?END)
名前:アーサー・カークランド
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