(かたかたと体が震え、恐怖と絶望で思わず涙が零れ落ちる)


えっ…おい、泣くなよ…!

はぁ…そんな顔されたら食欲が失せるだろ。


「アーサーは優しい狼だと思ってたのに…。」

……。


(気まずそうにあなたから目を逸らした狼だったが、あなたを押し倒した衝撃でテーブルから落ちた花束が目に留まった)


……。


(自分が案内した花畑で摘んだ花束…その中には自分のお気に入りの、あの赤い花も含まれていた)

(こんな自分に素直についてきて礼まで言って…)

(しまいには家主のフリをしている自分に向かって、「優しい狼」だなんて言いだす始末…)


(花束を見ていると、狼はあなたに対して妙な罪悪感を抱き始めた)

(ここまで来て食べないなんて選択肢はない。だが生まれて初めて純粋に礼を言われ、自分を優しいと思ってくれた目の前の女性をここで食い殺してもいいものなのだろうか…)

(もしかしたらもう二度とそんな存在は現れないかもしれない)


(アーサーの中に理解できないもやもやとした不思議な気持ちが生まれ、それが食欲という欲求と勢いを殺いでいく)






名前:アーサー・カークランド
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友情の証に謎の食べ物を貰う

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