当日、○○との待ち合わせ場所に車を停めて外へ出ると、穏やかな風がロンドンの街中を吹きぬけた。
時刻は夕方。今日はイギリスにしてはいい天気だ、気温も高く日差しがとても温かい。
そういえば、こんなふうに外に出て日光を浴びるのは久しぶりだっけ…。
爽やかな初夏のような空気を肌で感じていると、後ろから俺の名前を呼ぶ声が聞こえ、そちらを振り向く。声の先には笑顔で手を振る○○が、こちらへ駆け寄ってきているところだった。
その姿を見ただけで、ずっと暗い気分でいた俺の心が晴れ渡り暖まっていくような感覚を覚える。こんな雨雲みたいな俺を明るい気持ちにしてくれる彼女は、俺にとっては沈みゆく太陽なんかよりもずっと眩しい存在に思えた。
まるで陽だまりのような彼女を前に表情が緩むのを隠しつつ、俺は紳士らしくスマートに車のドアを開け彼女を迎え入れてやる。
久々に会った○○はいつもと変わらない笑顔を俺に向け、助手席で楽しそうに自身の近況について話してくれた。
会えて本当によかった。
ささくれた今の俺にとって、○○という存在が如何に大きなものかを実感する。
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名前:アーサー・カークランド
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