ティータイムは俺が昔から習慣として欠かさず行ってきた時間。
紅茶の香りも、砂糖の甘味も、お茶菓子のスコーンにクロテッドクリーム、ジャムの味も全く認識できないことは、俺にとっては何よりも苦痛だった。
菓子の消費量が著しく高いイギリスだ、もちろんその化身である俺だって甘いものが好物で毎日口にしていたというのに…
味のないスコーンのぼそぼそした食感に味のないぐちゃぐちゃした感触のクロテッドクリームとジャムを、香りのないただの熱湯となった紅茶で喉の奥へ流し込む。
ティータイムはこんなに味気なく最悪なものだっただろうか?
あんなに大好きだったものがただの不快なものにしか感じられなくなったことに、俺は心の底から落ち込んだ。
もし、もう二度と甘味を感じることができなくなってしまったとしたら……
俺は頭を抱えて大きな溜息をついた。涙が出そうだ。
→
名前:アーサー・カークランド
友達が551人できた
友情の証に謎の食べ物を貰う
お気に入り登録 / 登録済み一覧