やめてくれ、そんなに近づかれたら俺は…!
思わずぎゅ、と目を瞑ると、菓子の甘い香りがふわりと俺に纏わりつく。
そして体には温かくて優しい感触。
目を開かなくてもわかる、○○が俺を抱きしめているということが。
ゆっくりと○○を視界に入れると、彼女は涙を浮かべながら俺を見て優しく微笑んでくれた。
ああ…どうしてこんなに優しくしてくれるんだ。
俺を甘やかさないでくれ。
「○○…どうして…。だって、俺は……。」
こんな俺なのに、天敵である「フォーク」になってしまったというのに…
それでも、友達でいてくれるというのだろうか。
「あり、がとう……ありがとう、○○…。」
変わってしまった俺を受け入れてもらえたことにほっとしたのか、涙腺が緩む。
離れなければといけないとわかっているのに、俺の心は○○に拒絶されることが怖かったんだ。
その陽だまりみたいな体温をずっと感じていたくて、俺は彼女の体に腕を回した。
これは薬のせいなのだろうか、○○から漂う甘い菓子の匂いが少しずつ遠ざかっていくような、そんな気がした。
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名前:アーサー・カークランド
友達が551人できた
友情の証に謎の食べ物を貰う
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