(アーサーに別れを告げられ、あなたは彼の秘書であるマウリツォの運転する車でマナーハウスを後にした)

(あなたは後部座席に座り、ぽつりぽつりと運転席の彼と世間話をしていたが、やがてその会話もなくなりエンジンの音だけが車内に響き渡る)


(今までアーサーと過ごしてきた時間を思い返すと、目の奥がじんわりと熱くなってきた)

(小さく鼻をすすると、それに気付いたマウリツォが控えめに声をかけてきた)


「○○さんの隣にある紙袋、イギリスさんからのお土産なんです。よかったら持って帰ってあげてください。」

「イギリスさん、照れ屋だから直接渡せなかったんですよ。」


(仕方ない人ですよね、とマウリツォが運転しながら苦笑気味に話す)

(車に乗り込んだときから置いてあった紙袋……ずっとアーサーのことを考えていたあなたは気にも留めていなかった)

(あなたはその質素な茶色の紙袋に恐る恐ると手を伸ばした)






名前:アーサー・カークランド
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