普段の生活でも表現の一つとして使われる擬人化だが、そもそも擬人化とは『人でないものを人に擬して表現すること』と広辞苑に掲載されている。
その定義からすれば人間以外の動物を始め、無機物であるケータイや椅子などが形そのままに人語を話すだけでも立派な擬人化の表現のひとつであるし、最近良く見かけるコスプレに近い表現も書き手が擬人化だと言えば立派な擬人化だ。

さて艦これや刀剣乱舞の場合だが、ほぼ人型に近い擬人化でぱっと見て元の姿がわかるものはほぼいないだろう。
だがしかし、細部を見てみればどれもモチーフとなったもののデザインが要所要所に盛り込まれている。
艦娘らであればそれがセーラー服だったり(水兵の制服として有名だな、それに統一感も生まれる)装備は実際に積まれていたものを元にイメージされていたり、逸話を元にした見た目やアクセサリー、カラーリングなど細かくかつ凝った所が多い。
そもそも彼女らが女性として擬人化されていることとて、実際の船を女性として表現することからきているのではなかろうか(だからと言って男性になって悪いと言うわけでもないが。刀剣男子の場合は、やはり刀=武士の魂ということで男だろうか。もちろん会社ぐるみの利益やメタな部分も関係してくるだろうがな)

刀剣乱舞の場合には元となった刀剣によっては古すぎて現存していない、資料だけというものもあって、書き手や原作者の想像で補われている部分が多い部分もある。
そのさじ加減によって良し悪しが分かれるところだが、これはまあ十人十色で仕方がない。
だが、だからと言ってまったく面影がないわけではない。
例えば蜂須賀虎徹という刀剣男子がいるが、彼の見た目は金ぴかで聖闘士と呼ばれてしまうことが非常に多い。
しかし元にされた刀の拵えを見ればなるほどこれは確かにと言うもののはずだ(検索して見比べてみるといいだろう)
例え現存していないものでもその刀剣を実際に使っていた持主のイメージだったり、有名な逸話からのイメージだったりとそう言う部分から刀剣男子は成り立っている。
ああそれと彼らの場合は本体も持ち歩いているな。

こういった特定のキャラクターや商品などの擬人化の場合、イラスト作者による原作の独自改変であるとも言え、このような表現を嫌う人はどうしても出てくる。
だがしかし、だがしかしだ。
この作品の戦艦や刀剣は、あえて人として表現することに意味があるのではなかろうか(艦娘たちは戦争で使われた船の生まれ変わりだったり、刀剣男子はその刀剣の付喪神ということになっている)
各々に擬人化の定義はあれど、擬人化の表現は千差万別だ。
ぱっと見てわからない、これは何を元にしたものだろう、どうしてこういう表現にしたのだろう。
そう思ったときにふと調べてみる。調べてなるほどな、これはこういう風に解釈してあるのかと、そんな風に楽しんでみてもいいのではなかろうか。

つまりはだ、何事も楽しんだもの勝ちということだ。

まあ確かに最近の擬人化ものは艦これのヒットを機に安価で乱発気味なのはわかるがね、ゆるきゃらなんてものも似た様なものを感じる。
まあメタなことを言ってしまえばそのものよりも親しみを感じやすいというのもあるし、なによりここまで流行っているのはこの国自体が元々擬人化に対して寛容なことではなかろうか。


とまあぐたぐただらだらと長いことを書き連ねてしまったが、これがわたしの刀剣乱舞、というか擬人化についての考え方だ。
ここからはチラ裏の話になるが、刀剣乱舞に関してはそもそもゲームのやりやすさに惹かれたところが大きい(それと中の人にアニメでのシーザーとジョナサンがいたというのもある)
なのでゲームシステム及びイベントに力を入れてほしいところだな。
それと公式のちゃんとしたキャラクター図鑑的なものを早く出してほしい。
行き過ぎた二次の不毛な戦が勃発しているというのもあって、そこのところは公式の投下で鎮めてほしいものだ。


名前:柱の男

作った石仮面の数380個

よかろうなのだァァァァッ!!

話した言葉:刀剣乱舞と擬人化の話