少女「道に迷ったんだね?」

優しくくすぐったい様な声で尋ねてきた

(こくり…)

泣いてた自分は恥ずかしくなり、少し俯きながら小さく頷く

女性「いた場所はどんな所かな?」

(僕がいた所はね…)

嗚咽を漏らしながら泣いていたせいか、声が出しにくい

それでも自分なりにわかりやすく説明をした

女性「なるほどぉ…。ちょっと待っててね?」

そう言うと女性は走り出し、姿が見えなくなる

そしてその場には先ほどの少女と二人きりになってしまった

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懐古と忘却6