興味の赴くままに来たものの…

何の変哲もないただの館だった

(もういいや…。帰ろう)

そう思った時、一瞬で自分の行動を後悔する

(どうやって…帰れるの…?)

ただ夢中になりながら館を目指したので来た道を覚えていない

森の中は目印になるような物は無い

(もう…どうしょうもないよ…)

自分の浅はかな行動を憎み、館の壁にもたれかかりながら座り込んでしまう

不安と情けなさが入り混じって涙が出てくる

そんな状況で足音が聞こえた

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懐古と忘却3