「あっ、良いですねこのカエルのバッジ。可愛いと思いますよっ?」
良いですね、と言われても俺が付ける物じゃない、とは言わないでおいた。プレゼントする物だったので気に入るかどうか聞く前に答えてくれて良かった。これは、後であげよう。
俺はこのバッジを購入した後、早苗をじろじろと見てくる連中から逃げるかのようにその場を後にした。
そして今の時刻は19時ちょうど。そろそろお腹が減ってこないか早苗に尋ねた時、俺の腹が答えた。どう弁解しようかとあたふたしていた時、
「えへへ、お腹減っちゃったんですか?どこかでお夕食とりませんか?」
早苗は馬鹿にするよう風ではなく、100点満点の笑顔で俺にそんな事を言ってきてくれた。言うまでもなく死ぬほど恥ずかしかったが、どうやらこんな事態も楽しんでくれたようだ。この話題を引っ張られるよりは良かった。
「ねっねっ、何が食べたいですか?」
そうだなぁ