昼頃にのろのろと起きてきたベルセンパイは、その死体を観察していました。
いつまでもいつまでも。
そんなの見て、何が楽しいんでしょうか。
…その男が、彼女のいた集団のメンバーだとわかっているはずなのに。

「うっわー、ひっでー。
随分けちょんけちょんにやられたじゃんコイツ。
こりゃ痛かっただろーなー。
ここまでやられたらぜってー喋ってるよコイツ、オレらの情報。
ああ、なんかクスリ使ったっぽい跡もある。
うしし、相手も結構下種だなー」

そんなのを楽しそうに眺めているあなたも下種ですー。
確かに死体も見慣れてはいるけど、そんなぐちゃぐちゃになったものを見て楽しめる神経はやっぱりわかりません。

「…戻ってきたのはコイツだけ?」

「ええ、ソレだけですよー」

「ふーん…」

呟いて、センパイは飽きたように、ふいっと死体から離れる。
そのままなんでもない様子でミーの横を通り越して、他の先輩達の方へ歩み寄って、いつものように適当な会話を交わす。
その声は普段通りに軽く、やる気のない音声で、ミーは思わず首を傾げたくなります。
彼女の事、心配だったんじゃ…


2年8