「かっわいくねーんだよなぁ、この女。
人のハナシ全然聞かねーしさ。
でもベル、お前には随分懐いてたみてーじゃん?
ほとんど喋んなかったけど、お前の事だけは口にしてたぜ。
『ベルせんぱぁい』ってさ、ししし!」
…そんな甘い声を出した覚えはない。
本当に人を馬鹿にするのが好きらしい、この人。
「あんまりケナゲだったから、せめて死ぬ時くらいセンパイの側で殺してやろーっていう、オレの温かい配慮で連れてきたワケ。
お前らを殺る前の余興として、見せてやるよ。
なぁ、どんなのがいい?
内臓引きずり出してやろうか、原型わかんないくらいに細かく刻んでみる?」
そんな事されるくらいなら自害したい。
とか思っていた私に、ジルは肩を抱くように手を後ろに伸ばしてきた…と思ったら、髪を乱暴に掴んで、私に頬を寄せた。
「お前は?
希望があるなら聞いてやんないでもないよ」
私の頬に、彼の頬が触れている。
冷たくてぞくりとした。
髪にまとわりつく彼の手が、気味悪かった。
———怖い。
「お任せしますっつーんなら、そうだなぁ、やっぱ派手に」
黒いマニキュアに飾られた彼の指が、私の髪を放し、頸動脈に触れた。
殺される。
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