「なんかあったら危険だから」とか言って一緒の部屋で寝てるけど、私は大きなベッドに一人。
ベルは、ソファで毛布を被っている。

ここで出会った大人のベルは、10年後(ここでいう現代)の私と昔の自分に気を遣って、私とはキス以上の行為をしようとしない。
同一人物なのに気を遣う必要があるのかどうかよくわからないけど、まあ確かに現代のベルは未来の自分が相手でさえヤキモチを妬きそうだし(未来の自分を殺す、とか言いそう)例えば10年後の私が今現代にいるとして、現代のベルが10年後の私とそんなことしてたら…と思うと、それはそれで複雑な気分だ。
だから、ベルの判断には納得しているけど、一緒の部屋にいるのに別々に寝るっていうのはちょっと寂しい。

一緒に寝るのは、キツいから。
と言うベルの顔は、ほんとにちょっと困ってたからワガママは言わない。
今だって、きっとベルの方こそ寝れてなかったんじゃないかな。
だって、本当はベルの方がずっと、私に会いたかったみたいだから。
本当はもっと触れたい、でも我慢してる…のが、あまり男心に敏感とは言えない私にも手に取るようにわかる。

10年後のベルと私は、しばらく前にケンカ別れしたらしい。
ケンカ…と言っても、ボンゴレ関係者を狙うミルフィオーレの連中の標的から私が外れるように、ベルがわざと仕組んだものだったらしいけど、10年後の私はそれを知らないまま。
離れている間も、ベルは私を想って、心配してくれてたんだと思う。

10年後の世界で初めて大人になったベルと会った時の、あの顔。
忘れられない。

1年2