彼女の生まれ育った場所に触れて、彼女の持つ雰囲気とか性質とか、そういうのが作られた過程が垣間見えた気がした。
家族とか親戚付き合いとか、そーゆーのが一番めんどくさいと思ってたはずなのに、なんでこんなに穏やかな気持ちになるんだろ。
こういうのも、いいもんなんだな、って思った。
なんか丸くなったなオレ。
で。
結婚ってホントに本気なのか??って思ってたけど、一気に現実味が増した気がする。
イヤ、こっちはもちろん本気なんだけどね。
向こうの本気度が見えなかったけど、こうして形式が整って、やっと実感が湧いてきた。
オレの方は、紹介する家族もいないし、あとはボスに報告するだけ…とは言っても、フツーにもう話通ってるけど。
ちゃんとした式はやんない(ていうかできない、だってオレの方身内も友達もいないし)って言ったら、「じゃあ私達がお祝いするからねッ!!」って、オカマがやたらと張り切っていた。
とりあえず帰国したばかりで疲れたから、今日はほっといて欲しい。
「…疲れたね」
「…うん」
二人でベッドに横になる。
なんだかんだ言って、彼女がここに戻ってきてから、こうして二人でゆっくりする時間がなかったから、なんかちょっとこう…
ドキドキするんだけど。
戻ってきた当日は、彼女は疲れ果てててすぐ寝ちゃったし、次の日から、いきなり結婚準備開始だったし。
思えばちゃんと話したり、触れ合ったり、してなかったような。
彼女の髪が、顔をくすぐる。
甘い香りがする。
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