「…一番最初に言う事が、それ?」

「…ごめん、なさい…」

「私達、別れたんじゃなかったっけ?
あの時、自分がなんて言ったか覚えてる?」

「…ホントに、ごめん」

「…しかも皆の前で…
今の、プロポーズのつもり?」

「……………うん」



「ほんっとーにバカだなお前」
と、スクアーロが呟いた。
言われなくてもわかってる…

はあぁ、と力尽きて、オレはその場にしゃがみ込んだ。

「ほんっとーに…」
と、スクアーロの口調を真似て彼女が口を開く。
いい、もういい。
バカとでもアホとでもなんとでも言え。
だってしょーがない、好きなんだもん。
ホント間が悪過ぎたけど、ずっと言いたかったんだもん。
もう悔いはない。

罵られるのを覚悟したオレに、彼女は言った。

「こんなバカと結婚できるの、私だけだよ?」

…え。

「これ逃したら、もう結婚なんてできないからね!」

ええー。

何、アリなの?
今のアリ?ウソ?マジ?

…ホントに?

「…聞いてるの?」

浮かれすぎたのと意外すぎたのとで、聞いてなかった。
思いっきり彼女に抱きついて、折れそうなくらいにぎゅーーーっと抱きしめた。

なんでそんなにアッサリ受け入れてくれたのかとか、結婚するっつったらコイツの親になんて言えばいーのかとか、そもそもオレの戸籍ってどーなってんだろ?とか、色々考えることはあったはずなんだけど、全部飛んだ。

後ろでオレらを眺めていた同僚どもが、席を外すのが見えた。
呆れ顔で苦笑するスクアーロ、なんか感動してるルッスーリア、背中に哀愁を漂わせるレヴィ。

二人っきりになって、やっと彼女の方からもオレを抱きしめてくれる。
そう、この感触。
ずっと待ってた。

「もう、どこにもやらない」

絶対、絶対、放さない。
何度も誓ったけど、これが最後。

1年15