大体、あのプロポーズを受け入れてくれるなんて。
本当に最低最悪のタイミングで、カッコ悪いプロポーズだったと思う。

本当はオレだって、昔から色々考えてたんだよ?
そりゃ、「いつか結婚して」なんて、ちょくちょく言ってた気はするけど。
非現実的な世界で生きてるオレの言う言葉を、彼女はどこまで本気で聞いてたのかわからないし。
いつかきっとちゃんと、改めて言わなきゃって思ってた。
指輪とかだって用意して、場所とかシチュエーションとかも、真剣だってことが伝わるようにちゃんとしたとこ選ばないとって思ってたし、なんて言おうかとか、どう言ったら頷いてもらえるかって、考えてた。
ここ数年は、結構リアルにタイミングを計ってた。

ミルフィオーレとの抗争が始まって彼女と別れて、一度は諦めた。
もう一緒の道は歩けないって、思った。

けど、アイツがミルフィオーレの狙いから外されてなかったって知った時、やっぱりオレが守らなきゃいけなかったのにって死ぬほど後悔した。
そんで、やっぱりオレ自身が、アイツがいないとダメで、好きで、もう絶対離れたくないって思った…から、次に会った時にはどうしようかなんて言おうか、それもすげー考えたはずだったのに。
プロポーズとか言ってる場合じゃない、それよりまず先に謝んなきゃって。
許してもらえなかったら、一生かかってもいいからもう一度信用を取り戻さなきゃって。

再会した彼女は、幸か不幸か10年前と入れ替わっていて、その10年前のアイツを相手に謝る練習までしたっけ。
「早く仲直りしてね」って励まされたりして。
プライド捨ててでも、謝らなきゃ、お前がいてくんないと嫌だって伝えなきゃって、思ってたんだ。

1年13