(そ、それはその…!!)

白雪「どういう風の吹き回し?
いつだって、素直に王様が一番です、って言ってたのに」

(…この世で一番怖いのは王様です。
この世で一番強いのも、王様だと思っています。

でも…この世で一番、私が好きなのは、白雪王子、あなたなんです)

それを聞いた白雪王子は、それはそれは嬉しそうににいっと笑いました。

白雪「そんな告白を、お父上の前でしちゃったワケか!
超だいたーん♪

お前の気持ちはよーーーくわかった。
だから、オレがお前の持ち主になってやるよ」

(…捨てないのですか?
壊さないのですか?
私のせいで、大変な思いをしたというのに…)

白雪「思う存分外を歩けて、まあまあ楽しかったよ。
普段絶対会わないようなヤツらとも会えたし…

お前の方は、大変だったみたいだな」

そう言って、白雪王子は魔法の鏡の表面に走るひびをそっと撫でました。

白雪35
白雪34