魔法の鏡は、生きた白雪王子を目の前にして喜びに震えていました。
ずっと魔法の力で白雪王子を見ていましたが、まさか戻って王様に許されるとは思っていなかったので、白雪王子を目の前にして、心の底から安心しました。
(ごめんなさい、白雪王子。
私が変なことを口走ったばかりに、王様に狙われるようなことになってしまって…
怒っていらっしゃるでしょう?
あなたには、捨てられても壊されても文句は言えません。
どうぞ、気が済むようにしてください)
白雪「好きにしていいの…?
ああそう」
白雪王子は、壁に掛けられていた魔法の鏡を両手ではずすと、鏡を持ったまま王様の部屋を出ました。
(このままごみ捨て場に連れられても…
仕方のないことだ。
今回の騒動は、すべて私のせいだもの。
でも…本当に生きていてくれてよかったです、白雪王子…)
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白雪33