「ん?…なんだ、戻ってきやがったのかぁ?
どーした、フラれたかぁ?フン」

帰ってくるなり耳障りな声が耳に響く。
うるさい。
ほっとけ。

「べっつにー…
ちょっと気が変わっただけ」

「そうかよ…
そろそろ熱が冷めてきたんじゃねぇのかぁ」

コイツはどうにも『恋人を大事にするオレ』『女に夢中になるオレ』の姿に違和感があるらしく(まあ、これまでそんなこと一度たりともなかったんだから不思議に思われても当然か)そのうち別れるか殺すか…するんじゃないかと思っているらしい。
そう言いつつも、よくここへ出入りするアイツとは結構仲良く喧嘩友達してるみたいだから、別れちゃったら案外コイツも寂しいんじゃないかとオレはふんでる。

「冷めたとか飽きたとか、そんなんじゃないけど…」

「けどなんだ」

なんなんだ。
今日はヤケに絡んでくる。
人の恋路に首突っ込むな、おばちゃんかお前。

半年7