嫌なカンジのする男じゃなかった。
年はアイツより少し上だろうか。
人の良さそうな顔してる。
今時の若者だ。フツーの。
他愛もない世間話をして笑い合う二人。
楽しそうにしちゃってさ。

どけよ、ソイツの隣はオレの場所なの。

と言いたくなるのを押さえて、気配を殺して後をつける。
自分が多少不機嫌になってるのはわかった。
アイツと話す時、嫌味の一つ二つ吐いてしまいそうだ。
でも、心配するような雰囲気ではなかった。
ただの友達同士って感じだった。

その時までは。

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