オレは項垂れる。
冷たいガラスに額がくっついた。

アイツはまだ、オレの居場所を空けといてくれたんだ。
オレはその場所を、他のヤツに譲ろうとしてたのに、それでも。

今日話を聞いててわかった、やっぱりあの男は悪いヤツじゃない。
なんとか惚れた女の力になろうとしてる。
見捨てたりするような奴じゃない。
そんな奴に優しくされても、まだオレみたいな怪しい男を待っててくれんの?

「傷つけといて放置してんじゃねーよ!って一発ぶん殴ってやりたい!」
あの男はそう言ってた。
ああそうだな、殴られても文句言えない。

こんなに思われてるのに、なんで一緒にいれるように考えなかったんだろう。
傷ついたのはオレじゃない。
思いを踏みにじられた、アイツの方だ。

半年25