王子様は、しばらく黙っていましたが、不意にゆっくりと歩き始めました。
割れたガラスの靴のかけらを、気にせずぱきんと踏みながら…

王子「こんなもんがなきゃ惚れた女の一人も探し出せないなんて、無能すぎじゃね?」

王子様は、まっすぐシンデレラの方に向かってきて言いました。

王子「お前だろ?オレの姫は」

王子様は、シンデレラの服がほこりまみれなのも気にせず、両手でぎゅっと抱きしめました。

(王子様!どうして私がわかったのですか?)

王子「どんな服着てたって、灰かぶってたって、わかるよ。
だってお前の事…好きになっちゃったから。

オレのお姫様に、なってくれる?」

シンデレラ34
シンデレラ33