2019-10-20
野分が過ぎ去り少し経つ。人里の周辺にはやはり被害があったらしく、破損した橋なんかを修理している人間たちを見かけたりした。
ここ最近は気温が下がり、すっかり秋めいてきた。私は秋という季節が好きだ。山は赤く染まり、涼やかで、作物は実り、動物たちが厳しい冬に備え始める。全てが活き活きとしているこの時期は、面白いネタに巡りあいやすい。
○○は元気かな。最近、あまり機会に恵まれてなかったから暫く会えてない。茶屋はこの時期には期間限定のメニューとか出すから絶対食べに行きたいわ、あの人も連れて行こう。きっと積もる話だってあるだろうし、たくさん話しちゃうかも
好感度は87%、話題12、話題13追加
2019-11-15
今日は所用で鴉天狗の知り合いの元へと足を運んだ。彼女は趣味で絵を描いており、気取ってるのか、ベレー帽なんかを被って山の木々を眺めながらキャンバスに向かっていた。
用を済ませて帰ろうとする私に、そいつは「絵を描いてみないか?」と誘ってきた。私は絵は苦手な方だし、絵を描くということにとてつもなく時間がかかることは知っていたので断ったのだが、彼女は「何か発見があるかも、記事にできるよ」と推してくるし、芸術の秋ということもあり渋々承諾した。
私は普段絵筆は握らないし、あまり時間もかけたくないと言うと、ならばと彼女は私にスケッチを勧めてきた。簡単なアドバイスを聞きながら二、三十分程秋景色と向き合い、その自然をできる限り紙面に表現してみた。とは言っても、誰から見ても下手くそな類であるのは間違いない絵だ。彼女は「お前らしい絵だ」と笑ったのだが、褒めているつもりだろうか……?
しかし絵を通して分かったこともある。よく知らなかったり忘れていたりする自然のディテールをよく把握しなくては繊細で緻密な絵は描けないということ。そしてその観察力というものは日々スクープを追いかける我々新聞記者には必要な技能であることだ。観察力には自信があるつもりではあったのだが、今回の経験から自分の未熟さを感じ取れた。
彼女は「またおいで」と言っていたのだが、実のところそれはこちらの台詞なのである。そもそも今日彼女の元へ足を運んだのは、彼女が無断欠勤を四日間も続けているからなのだ。左遷されちゃっても私は責任取れないのだけれど
好感度は88%
2019-12-25
今日はクリスマス。外の世界では大きなイベントなのだろうがこの幻想郷ではやはりあまり知られていない、知っていても宴会を開く口実にしかされないといった塩梅だ。
でもそれは私も似たようなもので、別にサンタやキリストがどうとかは気にしていなくて、ただちょっと特別なこの日を○○と過ごしたいとだけ考えている。今日ならいつもより甘えられそうな気がするし、言いたいこともきっとたくさん言える気がする。
好感度は89%
2020-01-05
改めまして、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
という形式的なあいさつは置いておいて、今年は正月から記事のネタを探してあっちへこっちへ行ったり、お餅を食べたり……まぁ例年通りと言ってよい正月の過ごし方をした。どうしてお餅と砂糖醤油はあんなに相性がいいのかしら?
無論、ちゃっかり初詣も済ませてきた。同僚と行き、ほとんどは取材だったがひっそりと願い事もするにはした。子供のわがままみたいな夢物語と言っていい願いだけれど本気で祈った。こんなに祈ったのは初めてかもしれない、でもこの気持ちはきっと誰にも言えない、本人にだって言えるわけもない、ああ、言わないでおこう。天津風に乗って飛んでって、山靄に隠れて消えて、誰にも気付かれなくなればいいのに。
好感度は90%
2020-01-22
睦月は行事が多くて助かる。まず第一に正月、初詣である。どこの天狗もその年の第一号は大体初詣や元旦に関することが記事になるのだ。他にも書き初め、初荷、七草、鏡開きなどなど……本当に書くことが多く、ネタに事欠かない。
それにしても、年が明けてから寒い日が続く。あの人も、体を壊していないといいんだけど。冬は寒くて嫌だけど、それでも雪の魅力だけはどの季節にも負けないものがある。キラキラとした新雪、あれが一面に広がってるのを見た時、なんともワクワクしたものだ。誰もいない静けさの中雪を私一人がギュッギュッと踏みしめていく。とても愉快だった記憶があるし、今でもそう思う。
我々は昔ほど苦労せず冬を越えられるようになった。頑張ってくれている人がいるからなのは無論わかっているが、引きこもってばかりいないで、私の記事の力で皆を活気づけてこの冬をエンジョイしてもらいたい所存。外の世界のスキーとかスノーボードとかも面白そうよね。手に入るならばやってみたいし、流行らせてみたいかも。
好感度は91%
名前:射命丸 文
好感度99%
むしろフェイバリット!
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