2017-03-06
今日はなんと外の世界の人間に出会った。○○、という名前らしい。
おそらく神隠しにでもあったのだろう、山に足を踏み入れて、悶着を起こしているところを見つけた。他の天狗たちをどうにか言いくるめてその場をおさめたが…どうしよう。明日にでも人里に連れて行ってみよう。住める程度の場所は見つけてあげなくては。神隠しにあったというのは気の毒だが、こういうのはアフターケアが大事だろう。なんにせよ、しばらくはネタに困らなさそうだ。
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2017-03-07
昨日の人間、○○を人里で見かけた。声をかけるとすぐ私だとわかったようだった。この変装も完璧ではないようだ。
鈴奈庵に寄った帰りだったのだが、せっかくなのでこの外の世界の人間に独占密着取材を試みることにした。
近くの甘味処に足を運び、そこで話に花を咲かせた。聞いたところでは、色々あったが、取り敢えずは住む場所も見つかってなんとかなったとのこと。新聞に書くネタのためにも話していたのだが、会話に夢中になっていたのか、いつの間にか日が傾き始めていた。少々名残惜しいが、推敲もあるので今回は帰ることにした。
○○とたくさん話したので今日は疲れた。しかし私としたことがメモを取るのを忘れるとは。明日は話すことに夢中になりすぎず、ちゃんとメモを取るようにしよう。
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2017-03-08
今日もまたあの人間に会いに行った。二日も連続で同じ人に会いに行くなんて日々ネタを求め東奔西走している私にしては珍しいことな気がする。それだけネタがなかったのか、はたまたこの人間にそこまで興味を持ってしまったのか。
今回はせっかくなので家に招いてみた。山にあるので多少は歩くが、景色も良いので気に入ってくれたようだ。今日はネタになりそうなことよりもならなさそうなことばかりを話した気がする。が、たまにはそんな日があってもいいだろう。別に急ぐこともないのかもしれない。
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2017-03-09
三日坊主にならなかったのはここ数日が今までにないほど新鮮に感じられたからだろうか。○○という人間と出会ってからはなんだか楽しい気分が続いている。まるで新しいおもちゃを与えられた子供みたいだ。でもこのおもちゃに飽きたりはしない気がする。なぜかはわからないけど。
今日はなかなかに良いネタを朝早くからゲット出来たので午後はずっとオフだったのだが、里はやはり狭いもので、偶然○○と出会い、また時間を共にしてしまっていた。
特筆することはなく、穏やかに時は流れ、空は茜色へと染まっていった。取材を口実にしたものの、今日は一枚も写真を撮ってないし、一度もメモを取っていないことにあの人は気付いただろうか。私自身、あの人を取材対象としてではなく、一人の友人として意識するようになった気がする。
さ、鴉が鳴いたら帰りましょ。
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2017-03-11
…昨日の記憶がないなぁ。鬼の宴会に半分強制的に参加させられて……うん、思い出さない方が良い気がしてきた。
なんにせよ今日は朝から二日酔いでダウンしている。文章を書くのも辛い次第である。ふとこういう時あの人間がいたらどうしてくれるのだろう、とか考えてしまう。あの人結構助平だし、いたずらされるのかもしれない。いや、意外と優しい一面を見せてくれるのかもしれない。どっちだろう? いいや、今日はもう寝よう。
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2017-03-12
今日は夕飯を○○と共にした。正直外の世界の人間を軽く見ている節がある私だが、この人間はテーブルマナーはちゃんとしている。外の世界にはそういった食事の作法すらまともにできない人間が少なからずいると聞く。
外の世界の人間達は少なくとも幻想郷の子供たちよりも高度な教育を受けているだろうに、何故初歩的なマナーを守れないのだろう?幻想郷の人々と外の世界の人々との主な違いというのは、「科学技術の浸透」ではないか、と私は思うが科学技術の浸透とマナーという部分に関連性を見出すことが出来ず、結論には至れなかった。
他にもこちらとあちらの人間の間には相違点もあるだろう。その具体的な部分を○○と話して究明してきたい。コラムにでも出来るかもしれないし、この幻想郷にいる外来人は私の知る限りでは片手で数えられるほどだ。これほど外の世界に関して突出している人材を私は離さないだろう
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2017-03-14
今日は河童たちがフィルムを拾ったと聞いたので期待を胸に川へ足を運んだが、どうやら映画とやらのフィルムのようだった。しかし河童はなにを気に入ったのかそのフィルムを再生する機械を作り上げたようで、せっかくだしネタにできるだろう、と思いながら映画を見たのだが…運が悪かったのか、私が見たのはホラー映画で90分と少しの間恐怖と戦う羽目になってしまった。
夜になってからはその映画の事を思い出して戦々恐々としてしまい、厠へ行くのにもびくびくしてしまった。
……今日は適当な理由をつけてあの人間を家に泊まらせよう。そしてあわよくば一緒に寝てもらおう…
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2017-03-15
○○と時間を共にすることも当たり前のようになってきた気がするがふと日付を見直してみるとまだ十日も経っていないことに気が付き愕然とする。あの人と過ごす時間はとても濃密で良い意味で長く感じられるものだ。私としては、正直なところネタに出来ようが出来なかろうが傍にいたいとすら感じられる。あの人も私の事を気に入ってくれているように見える。このまま良い友好関係を築けるといいのだけれど。
しかし人間と話すうえで特に意識しなければならないのはユーモアだ。妖怪のユーモアは特に人間には通じづらい。私の鉄板ネタの「羽毛布団」が通じないときにはさすがに赤面した。…まったく、注意していきたいところである、本当に
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名前:射命丸 文
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むしろフェイバリット!
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