【時は戻って現在】
矢的猛
「4号さん?どうかしましたか?“私”の顔をじっと見ているようですが」
純子
「は!・・・す、すみません」
幸太郎
「ははは・・・すみませんね少々人見知りなところがありまして」
矢的猛
「いや、私が無理を言って頼んだ事ですから」
●●
「大丈夫か4号?気分が優れないならホテルへ戻ったほうがいい」
純子
「すみません・・・先に戻っていてもいいでしょうか?」
●●
「はづき、悪いが4号を送ってもらえないか?」
はづき
「構いませんよ♪すぐに車で送りますね」
純子
「すみません・・・明日の同窓会には必ず来ますから」
矢的猛
「ありがとう。けど無理はしなくてもいいですからね」
【はづきに連れられ純子は事務所を出た】
幸太郎
「ふー・・・さて、ここからは腹を割って話しても構いませんよ」
「80(エイティ)先生」
●●
「80・・・?まさかあの」
??
『ウルトラマン80なのですか!?』
幸太郎
「だ、誰じゃい!?」
●●
「エックス・・・いたのか」
エックス
『す、すまない・・・はづきが自分のデバイスを置き忘れたようで』
矢的猛
「エックス?そうか・・・君がウルトラマンXなんだね」
●●
「エックスを知っているのですか」
エックス
『お会いできて光栄です』
矢的猛
「では君がエックスのパートナーなのか」
●●
「わけあって今は離れていますが、そうなります」
矢的猛
「となるとプロデューサーの君は・・・やはりゼロか」
幸太郎?
「ふ・・・流石は80先生だぜ。お見通しだったってわけか」
矢的猛
「まさか2人もウルトラマンが地球に滞在していたとはね」
エックス
『いえ、実を言うと他にもいます』
ゼロ幸太郎
「トレギアの野郎とかな」
矢的猛
「トレギア!?大丈夫なのかそれは!」
●●
「無力化させてるので問題ありません」
矢的猛
「君がかい?」
●●
「正確には俺ではありませんが、似たようなものです」
矢的猛
「ただの地球人ではなさそうだな」
エックス
『ですが決して悪人ではありません』
ゼロ幸太郎
「危なっかしくはあるがな」
幸太郎
「だから俺たちが責任を持って見ているのです」
●●
「はい。幸太郎先生とゼロのおかげです」
矢的猛
「ゼロが・・・先生か」
ゼロ幸太郎
「先生は幸太郎だけだ!俺は違う!」
●●
「違うのか?」
エックス
『立派に先生やってると思うが』
ゼロ幸太郎
「うるせえ!」
矢的猛
「ははっ♪いやなに・・・それなら安心したよ」
エックス
『他にも何か?』
矢的猛
「ああ・・・4号さんの事だ」
幸太郎
「!?」
矢的猛
「彼女は・・・紺野純子さん本人なのだろう?」
幸太郎
「・・・・・・それは」
●●
「お察しのとおりです」
幸太郎
「お前!」
矢的猛
「やはりか・・・では今の彼女が普通の人間ではないという事も」
幸太郎
「・・・そこまで感づいていたのですか」
●●
「幸太郎先生・・・続けて話してもいいですね?」
幸太郎
「・・・・・・」こくん
【●●は矢的猛に、いやウルトラマン80にフランシュシュの事情を話した】
【その理由が佐賀を救うことのためであることも】
矢的猛
「そうだったのか・・・驚いたよ」
エックス
『80、彼らは方法こそ常軌を逸しているが・・・決して悪意がない事を理解していただきたい』
矢的猛
「分かっているさ。巽幸太郎くんだったね・・・彼に罪悪感と覚悟がある事も私には感じ取れた」
ゼロ幸太郎
「80・・・」
矢的猛
「この件に関しては光の国も介入する事もないだろう」
「少なくとも信頼できる仲間が2人もここにいる」
「私からは口をだすことはない」
エックス
『感謝します』
矢的猛
「それにしてもゾンビか・・・見た目はあの頃のままだったのに」
「いや、生きていれば歳も取るはずだからね・・・当然といえば当然か」
エックス
『80、大丈夫ですか?気分が優れないように見えるが』
矢的猛
「いや大丈夫だ。少し昔を思い出していただけだよ・・・」
【矢的猛は純子と同じく自分が教育実習生だった頃を思い出す】
かつて悩んでいた純子は