純子
「先生、わたしは意気地なしです」
矢的猛
「藪から棒にどうしたんだい」
純子
「今日、進路相談も兼ねて三者面談があったんですが・・・」
「わたし・・・自分の夢をはっきり言えなかったんです」
矢的猛
「純子くんさえ良ければ・・・聞いても大丈夫かな?」
純子
「笑わないでくださいね?///」
「わたし・・・アイドルになりたいんです///」
矢的猛
「アイドル?それってたしかテレビに映って歌を歌う・・・」
純子
「はい・・・///そのアイドルです///」
「変・・・でしょうか?///」
矢的猛
「変なものか!素敵な夢じゃないか!」
「それに君は歌がとても上手だ・・・前に音楽室の前を通った時に聴いたが」
「とても力強い歌声で思わず足を止めて聴き入ってしまったよ」
純子
「は、恥ずかしいです///」ぷしゅ~
矢的猛
「しかしアイドルか・・・歌手とは違うのかい?」
純子
「それも考えました・・・けどアイドルは着ているお洋服がとても素敵で・・・憧れなんです///」
矢的猛
「なるほど・・・ならますます叶えるべき夢じゃないか」
純子
「でも私・・・自信がないんです・・・さっきも言いましたが・・・面談で自分の夢を伝えられませんでした」
「こんなんじゃアイドルなんて・・・夢のまた夢ですよね」
矢的猛
「純子くん・・・君は勇気を持っているか?」
純子
「そんな・・・勇気なんて持ってませんよ」
「持ってたら・・・今こうやって悩んでいません」
矢的猛
「そうかな?たしかに面談では言えなかった」
「けど今はこうして僕に夢を打ち明けてくれたじゃないか」
純子
「そ、それは先生が・・・///」
矢的猛
「もし君に勇気がなかったら、夢を諦めこうして話すこともなかったはずさ」
純子
「けど・・・先生以外の方に言える勇気は・・・」
矢的猛
「今は小さな勇気かもしれない。けどその小さな勇気を大事にすれば夢に近づけるはずさ」
「僕が聴いた純子くんの歌声からは」
「どんなことにも負けない心を感じた」
純子
「先生・・・ありがとうございます!私・・・勇気を出してもう一度親と担任の先生に伝えます!」
「いえ・・・クラスの皆にだって言ってみせます!」
矢的猛
「その意気だ!」
「・・・・・・もうすぐ僕の実習は終わるけど」
「君がアイドルを目指す事を全力で応援する!」
「いつかテレビに映れる日が来たら・・・必ず見る!」
「そしてそのときの教え子たちに自慢させてくれ」
「紺野純子は僕の生徒だったんだよ!・・・ってね」
純子
「はい・・・はい!きっと先生が自慢できるアイドルに・・・なってみせます♪」
【時は戻って現在】
エックス
『2人の過去にそんな出来事が』
ゼロ幸太郎
「80先生がいなかったら、こうしてこの場に集まる事もなかったわけか」
矢的猛
「いや、きっと純子くんなら私がいなくともアイドルになっていたのではないかな」
●●
「ご謙遜を」
矢的猛
「しかし当時はそんな彼女の自信の無さがマイナスエネルギーで怪獣を呼び起こさないか心配もしていたよ」
エックス
『マイナスエネルギーか。今は佐賀に局地的に集中していたな』
ゼロ幸太郎
「極端に集中させることで上手いバランスで安定はしているが・・・無茶がすぎるぜ」
矢的猛
「それをアイドルの力で緩和させようという計画なんだね」
幸太郎
「ええ。苦難もありましたが佐賀を盛り上げつつあります」
矢的猛
「それなら怪獣が出現する心配もなさそうだ」
【そのとき東京に怪獣が出現した】
その怪獣の名は