【謎の少年に導かれ俺たち同盟は無事に避難が完了した】
六花(宝)
「ありがとう・・・えっと」
??
「俺は響裕太」
内海
「サンキュー・・・裕太でいいか?」
裕太
「うん」
六花(菱)
「助けてもらってから言うのもなんだけど・・・あなた敵ではないわよね?」
六花(小)
「言われてみれば・・・怪しい」
六花(宝)
「ちょっと二人とも」
●●
「侵入者の反応は無い。この少年はNPCだ」
六花(宝)
「NPC・・・それにしては」
内海
「普通の人間っぽい感じだよな。NPCってもっとこう形式ばったやつじゃないか」
裕太
「えっと・・・もしかして疑われている?」
●●
「少なくともゲーム完成後の時点では存在していなかったNPCだ。おまけに高度なAIで俺たちと違和感なく会話できている」
六花(菱)
「この子もあの怪獣みたいに侵入者が作ったという可能性は?」
●●
「あり得る。だがたった1日で仕上げられるクオリティではないぞ、このNPCは」
六花(宝)
「いい加減にしなよ、私達を助けてくれたんだよ?」
内海
「そうだぜ?敵だったら助けてくれると思うか?」
六花(小)
「罠では」
六花(菱)
「油断させることが目的なら」
●●
「もう少し詳しく調べたい。興味深い存在だ」
裕太
「え」
エックス
『みんな意見が割れてるな。●●は好奇心が出てしまっているが』
●●
「無理して意見を統一する必要はない。それが同盟のルールだろ」
六花(宝)
「そうだったね・・・私は信じるから」
内海
「俺もだ」
裕太
「あ、ありがとう・・・」
●●
「裕太、この世界の状況を教えてくれ。今はとにかく情報が欲しい」
裕太
「わかった」
【俺たちは裕太から話を聞いた】
内海
「じゃあ怪獣は以前から普通に存在してたってのか」
裕太
「うん。怪獣が倒されたのは初めてで驚いたけど」
六花(宝)
「それで、怪獣が現れるたびに人が減る・・・」
六花(菱)
「けど怪獣が出ているにしては建物は無傷よね」
六花(小)
「不可解」
裕太
「それが不思議な事に翌日には元に戻っているんだよ」
●●
「人は減るのにか。たしかに不思議だ」
六花(菱)
「ねぇ、あなたがここで生まれてからどれくらい日が経ってるの?どうも私達のいる現実世界とは時間の流れが違うみたいだけど」
裕太
「もう1ヶ月くらいかな」
内海
「そんなにか!」
六花(宝)
「じゃあ、みゃー姉も同じように過ごしてるって事?大丈夫なの?」
●●
「現状では目を覚まさないだけで他に異常は見られない」
六花(菱)
「けど時間はかけられないわ。ずっと点滴だけじゃ身がもたないもの」
内海
「だったな。怪獣を倒せて安堵しちまったけど、みゃー姉の危機はそのまんまだ」
●●
「裕太、この世界でこういう女子を見なかったか?名前は星野みやこ」
裕太
「ごめん・・・知らないし、見たこともない」
六花(宝)
「もしかして・・・こっちでも引きこもっちゃってるのかな」
六花(小)
「万事休すか」
●●
「手分けして探すしかない。固まって行動すれば怪獣に見つかるリスクもある」
組分けする