《翌年、ゆうぎりは16歳。誕生日はまだだが数え年では17》
《水揚げされるのは時間の問題だった。ゆうぎりはその時が来るまで日々憂鬱に過ごした》
楼主
「ゆうぎり、今夜お前を水揚げしてもらう。準備をしておけ」
ゆうぎり
「あい・・・わかりんした」
《夜、ゆうぎりは遂に水揚げされると不安にかられ怯えて寝室で待っていた》
女衒
「《よう。ひどい顔してんな・・・そんなんじゃ優しくしてもらえないぜ?》」
ゆうぎり
「!?」ガバッ
女衒
「《おいおい・・・なんでここに?って顔してんな。その様子じゃ今日が何の日かも分かってなかったようだな》」
ゆうぎり
「あ・・・七夕」
女衒
「《忘八から聞いてる。水揚げされるんだろ?》」
ゆうぎり
「怖い・・・」びくびく
女衒
「《そんなに男に抱かれるのが嫌か?》」
ゆうぎり
「嫌!」ぎゅっ
女衒
「《おいおい・・・廓詞も話せない程にか》」
ゆうぎり
「嫌・・・嫌ぁ」ぎゅうう
女衒
「《相手が・・・俺でも嫌か?》」
ゆうぎり
「え?」
女衒
「《お前の水揚げは俺がすると決めていた。去年からな。嫌だったか?》」
ゆうぎり
「・・・///」ふるふる
女衒
「《その様子なら大丈夫そうだな・・・よし脱げ》」
ゆうぎり
「・・・脱がして///」
女衒
「《甘えやがって・・・まあいい。今日は特別な日だからな》」しゅる
ゆうぎり
「あ・・・///」
女衒
「《綺麗な躰だぜ、ゆうぎり・・・お前は最高の女だ》」
ゆうぎり
「ほんざんすかえ?///」
女衒
「《ああ、女衒の俺のお墨付きだ。だから墨なんて入れるなよ?指切りもするな》」すすす
ゆうぎり
「あい・・・あっ♪///」びくん
女衒
「《お前は遊女になり・・・いずれは花魁になれる。誇りを持て》」くちゅ
ゆうぎり
「うんん!///」びくびく
女衒
「《励めよ?そうしたらこれからも褒美をやる。お前の知らない世界を見せてやる》」ぐちゅぐちゅ
ゆうぎり
「あい・・・///あい・・・♪///」びくびくびく
女衒
「《ほぐれてきたな・・・これなら力んだりもしないだろう》」
ゆうぎり
「あ・・・///」ぐったり
女衒
「《いくぞ・・・覚悟はいいな?》」
ゆうぎり
「あい・・・♪///」こくん
《水揚げは無事に終わった。ゆうぎりは遊女となった》
女衒
「《まだだぞ?三日三晩抱いてやる。お前には床上手になってもらわないとな》」
ゆうぎり
「あい・・・///」ぎゅっ
《そして三日目の夜》
女衒
「《大した女だよ。やはり筋が良いなお前は・・・》」なでなで
ゆうぎり
「ふふっ♪ほんざんすかえ?///」
女衒
「《これならどんな男でも悦ばせられるな♪》」にやり
ゆうぎり
「やっぱり・・・他の男とも寝ないと駄目でありんすか?」
女衒
「《でなきゃ花魁にはなれんぞ》」
ゆうぎり
「あい・・・」しゅん
女衒
「《ゆうぎり、もし嫌な男と寝る事になったら・・・目を閉じろ》」
ゆうぎり
「目を?」
女衒
「《俺の声を思い出せ、俺の肌の感触を思い出せ》」
ゆうぎり
「・・・」ぎゅっ
女衒
「《そうすりゃ多少はマシになる》」
ゆうぎり
「あい///」ぎゅうう
女衒
「《いい子だ♪ゆうぎり・・・いい花魁になれよ》」なでなで
《その後、ゆうぎりはあっという間に出世し花魁となる》
そして伝説へ