名前:巽幸太郎と伝説のフランシュシュ

蘇った回数58.SAGA

ナイスよかったい

女の子
「ゆうぎり?」

楼主
「お前の名前だ、有名な花魁からとったんだろうよ。あと今日が七夕ってのもあるだろうがな」

ゆうぎり
「ゆうぎり・・・」

《次の年の七夕、約束どおりに俺は来た》

ゆうぎり
「あい♪」ペペンペン

女衒
「《三味線が弾けるようになったか。大したもんだ》」

楼主
「本当に逸品でしたぜ旦那。ゆうぎりは飲み込みが早いし筋もいい」

女衒
「《だろう?俺も鼻が高いぜ♪》」

ゆうぎり
「あい♪」にこにこ

女衒
「《いいだろう、約束通り琴はやる。また来年来てやるよ》」

《七夕になるたびに俺は夕霧の成長を見て、土産やら褒美やらを与えた》

ゆうぎり
「あい♪」にこにこ

花魁
「ゆうぎり?その扇子、あの旦那から貰ったんでありんすか?」

ゆうぎり
「あい♪」

花魁
「わっちも姉として鼻が高いでありんすなあ」

《愛想もよく、愛嬌がある。幸いでもなく必然的に夕霧は遊郭でも愛される子となっていた》

女衒
「《どうだ夕霧、虐められたりしてないか?》」

ゆうぎり
「みなはん良くしてくれるでありんす。わっちは幸せもんですえ♪」

女衒
「《お前もだいぶ大きくなったな。いくつになる》」

ゆうぎり
「十五になりんした」

女衒
「《15か。もう客は取ったのか?》」

ゆうぎり
「お話するだけでありんす」

女衒
「《なんだ水揚げはまだか。まぁ17になる頃には床入りもせにゃならんし時間の問題だな》」

ゆうぎり
「床入り・・・」

女衒
「《なんだ?知らないわけでもないだろ》」

花魁
「ふふっ♪この子、前にわっちが床入りしている最中を見てしまったんでありんすよ」

ゆうぎり
「あい・・・///」

女衒
「《ははっ!初いやつだな♪そんなんじゃ立派な花魁にはなれんぜ?》」

ゆうぎり
「あい・・・」しゅん

女衒
「《・・・・・・もしかして怖いのか?》」

ゆうぎり
「そんなことは・・・」びくびく

花魁
「心配しなんし、水揚げの相手は手練で優しくしてくれるでありんすから♪」

ゆうぎり
「あい・・・」

そして翌年
七夕メモリアルSAGAその五