12月9日はロメロの命日
しかし誕生日と同様に、その出来事を知るものは一人だけであった
幸太郎
「ロメロ・・・今日はお前の命日だな」
ロメロ
「わふ」
幸太郎
「ちなみに純子も同じ命日だそうだ。なんとも言えん偶然だな」
ロメロ
「わう?」
幸太郎
「お前が死んだ時は悲しかったよ。けどな、お前の死は俺の人生にとっての分岐点になっているんだ」
《幸太郎はかつてのロメロが死んでしまった日を思い出す》
幸太郎
「ロメロ・・・お前・・・俺を庇って・・・そんな」
通行人A
「ねえ・・・あの犬さっき大型に見えたんだけど」
通行人B
「なに言ってんだよ。どう見てもトイプードルじゃん」
通行人A
「じゃあそこの学生はどうやって助かったの?小型犬じゃ突き飛ばせないじゃない」
通行人B
「そんなこと俺が知るか」
ロメロが死んでからしばらく経ち