明治時代のマスター
「はぁ・・・はぁ・・・」ぜぇぜぇ
女衒
「《よっ♪》」
マスター
「な、なぜ・・・今になって?この箱はまだ完成に至っていない」

女衒
「《あぁ“それ”か・・・それは別にどうでもよくなった》」
マスター
「なんだって?」
女衒
「《用があるのは箱じゃない・・・お前に貸した“もの”だ》」
マスター
「な、なぜ・・・」
女衒
「《お前には話しておくか、惚れた女ができた。あとは分かるな?》」
マスター
「箱の力は未だに危険だ。暴走は予期できなくバミューダは犠牲になってしまった」
女衒
「《そうか。残る余生で箱の解明に勤しめばいい》」
マスター
「現状で解明できる人間は私以外にいない!時間も必要だ!だから“力”は返せない!」
女衒
「《知らん。つべこべ言わずに力を返せ》」
マスター
「くっ!」どろん
女衒
「《忍術か?あいつ・・・伊達に2000年以上は生きていないな》」
《そして来る日、俺はゆうぎりの住む遊郭へと赴いた》
ゆうぎり
「それで、探してはる人は見つかったんでありんすか?」
女衒
「《あぁ見つかった・・・けど逃げた》」
ゆうぎり
「なんや嫌われてはったんですかえ?」
女衒
「《二千年ぶりに会えたんだぜ?逃げなくてもいいのにな》」
ゆうぎり
「おや、そんなに前から」
女衒
「《なんだ信じるのか?》」
ゆうぎり
「主様の嘘は嘘と分かります♪二千年には劣りますけど、わっちも付き合いは長いと思うてはりますからな」
女衒
「《お前には敵わないな♪》」
ゆうぎり
「おおかた、相手方の嫌がるような事でもしはったんやありんせんか?」
女衒
「《そこまで分かるか》」
ゆうぎり
「あい♪」
女衒
「《なら同席させた、そこにいる新造が何者なのかも察しがついているな?》」
その新造は・・・