紅魔館に戻ると門の近くに美鈴だけでなくお嬢様や咲夜もいた。
美「あ、○○さんが戻って…って、ボロボロじゃないですか!」
レ「…成程、こういう事ね」
『も、申し訳ございません。遅くなってしまい…』
レ「えぇ、風見幽香の所為でしょ?」
『え?何で…』
咲「実はさっき、本人が来てたのよ」
『えぇぇ!?』
レ「それで"外出中のメイドさんに怪我を負わせちゃってごめんなさいね"とか言って、紅茶の茶葉を置いてったのよ」
『私が少し動けなかった間に寄ってたのかな…』
咲「それで、何があったの?」
『えっと…』
レ「…成程、随分面倒なのに目を付けられたわね」
美「じゃ、じゃあ○○さんはどうするんですか?」
レ「…もし貴女が希望するなら、外出関係は他の子に任せて貴女は館内の仕事に回ってもいいわよ。必要に迫られて外に出る時には、必ず他の誰かと一緒に出掛けるとか」
『…いいえ、私はそのつもりはありません』
咲「貴女、まさか…」
『うん、向こうがその気ならこっちも受けて立つ』
美「なっ、危険ですよ!相手はあの風見幽香なんですよ!?」
『だったら、私がもっと強くなる。幽香と戦う事だって、かなりの経験になるからね。倒す事は出来なくても、私がやられないぐらいには…』
レ「…甘い」
『え?』
この時、止められるのではないかと思った。人間ごときがあの風見幽香に対抗しようなんて、思い上がりにもほどがある、と…しかし
レ「やられないぐらいには…なんて甘ったれた事を言うのは許さないわ。受けて立つからには、いつか倒すつもりで臨みなさい」
咲「ちょ、お嬢様!?」
『……はい!なら、いつの日か必ず越えて見せます!』
美「あぁ、完全に受けて立つ気ですね…」
レ「ふふ、いいわ。じゃあ、これからはどこで絡まれてもいいように常に身構えてなきゃいけないわね♪」
こうして、至る所で幽香に絡まれるという日常が始まった。
最初は手を抜いた幽香にも勝てるかどうかは解らない。
それでも、いつの日かお互い全力で勝負して勝利を掴んで見せる!
どこでも幽香出会い編4