ヴ「そうして首都に雪崩れ込んだ連中がみたものは、二万に及ぶ、串刺しにされ地面につきたてられた同胞たちの姿だった」

ヴ「ここまでですでにボロボロになっていた士気は此処で崩壊し、撤退を始めることになる」

青葉「ちょっと、想像ができないですね…。ここまで徹底した焦土戦術、ゲリラを用いた戦い方をしたわけですが、青葉から見るとひたすら相手を疲れさせるような戦い方をしているように見えます。どうなんでしょう?」

ヴ「侵略してくる敵はまず『身体』を疲労させ、次に『精神』を疲労させ最後に『決定的な一撃』を与えると勝手に引き上げていくものだ」

青葉「なるほど…。とりあえずこれで当面の危機は去ったわけですが、オスマン帝国はもうワラキア征服を諦めたのですか?」

ヴ「あの貪欲な侵略者共がここであきらめる筈が無かろう。次は我が弟を傀儡として不満を持っていた貴族を煽り内乱を起こそうとしたりうっとおしいものだ」

青葉「ふむふむ…。有難うございます!次の質問に行ってもよろしいですか?」

ヴ「構わん」

青葉「有難うございます。さきほどトルコとの小競り合いがあったとおっしゃっていましたが、どんなものがあったのですか?」

ヴ「そうだな…。オスマントルコは余を懐柔しようとあらゆる手段を取ったのだがそれが通じないとみると謀殺しようとしたのだ」

ヴ「余はハムザ・パシャという男と会見し、トルコ宮廷に向かうことになっていた。その途中のジウルジル要塞で余を殺す算段だったようだが、こんなものは簡単に予測できる程度の策略にすぎん」

青葉「結局どうやって対処したんですか?」

ヴ「簡単なことだ。余を殺すべく要塞を包囲していた軍隊をさらにそれを上回る数の兵で包囲しただけの事」

青葉「包囲した兵をさらに包囲して殲滅したんですか…」

青葉「ふむふむ…。これで終わりです、長々と付き合っていただきありがとうございました!」

ヴ「これで終わりか?」

青葉「はい。貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!」











青葉「今回は生涯を防衛戦に捧げた英雄のお話でしたが、青葉たち艦娘にも参考になる部分は多々あると思います。うぅ、これをそのまま提督や不知火さんに見せることができないのは残念ですね…。では、次の『突撃!青葉の英霊インタビュー』をお楽しみに!」
Vlad III interview3