青葉「ども!青葉の英霊インタビュー、本日のお相手はワラキア公、ヴラド三世さんです!ヴラドさんといえば、二つの通り名が有名ですね。一つは『串刺し公』。反逆者に対して容赦無く厳罰を与えていく姿勢は多くの人から恐れられました。もう一つは…っと、これは此処では禁句でしたね」
青葉「ともかく、何かとおっかないイメージの方ですが、意外や意外、ご本人はとても紳士なオジサマなんですねえ。青葉もちょっとイイかな、なんて…ゲフンゲフン」
青葉「んじゃ、改めまして、インタビュー宜しくお願いします!えー、ヴラドさんはワラキア(注・今のルーマニア)の君主としてオスマン帝国の侵略に立ち向かった英雄としても有名ですね。まずはその戦いについて教えて下さい!」
ヴ「余の歴史が聞きたいと?」
青葉「はい!」
ヴ「……いいだろう。アオバよ、お前は当時のわが国の状況を知っているか?」
青葉「えっとですね。私が調べたところによると当時のワラキア公国は大国であるオスマントルコ、オーストリアなどの大国に挟まれていて、ヴラドさんの時代はちょうどオスマントルコが東欧の国々を飲み込もうとしていたとき…でしたよね」
ヴ「概ねあっている。わが父ヴラド二世がキリスト教連合軍に参加してヴァルナにてオスマントルコとの決戦に及ぶが敗れ、兄とともに斬殺された」
ヴ「父の死後、ハンガリー貴族によって擁立された余の従兄弟であるヴラディスワフをトルコの力を借りて駆逐し公位についたのだ」
青葉「なるほど…。ヴラドさんが即位した時点でワラキアはもはやトルコに従属せざるを得なくなっていたのですね」
ヴ「そうだ…まったく忌々しい。あのような異教徒どもに従属するだけでなく、助力を乞なければならないとはな」
青葉「あはは…。このあと、トルコの従属から外れて独立するための道を進んでいくわけですね」
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