青葉「なるほど…次は、ジークフリートさんの最期の話についてです」
青葉「ジークフリートさんはブルグント国王の妹君であるクリームヒルト姫と結婚し、最後には友人のハーゲンに背中の弱点を攻撃されて亡くなってしまいますが…単刀直入に聞きます。何があったんですか?」
ジーク「…クリームヒルトの兄グンテルはアイスランドの女王ブリュンヒルトに求婚していた」
ジーク「ブリュンヒルトは結婚の条件として『自分と武術の試合をし、勝てたなら結婚する』という条件を出していて、数多の求婚者がブリュンヒルトに打ち殺されていた」
ジーク「そんなときに俺は義兄であるグンテル王に協力を依頼された。なんとかブリュンヒルトを嫁にしたいから手伝ってほしい、と」
ジーク「そこで俺とグンテルは一計を案じた」
青葉「何をしたんですか?」
ジーク「ニーベルンゲンの財宝の中に『魔法の隠れ蓑』というものがあった。これを使いグンテルに助力した」
ジーク「この一件で俺はグンテルの信用を得てクリームヒルトと結婚することができた…が、ブリュンヒルトとグンテルの婚礼の夜に事件が起きてしまった」
ジーク「ブリュンヒルトはグンテルが一応条件を満たしたから結婚しただけであって、心から納得したものではなかった」
ジーク「婚礼の夜、彼女は寝室でグンテルを難なく組み伏せ天井から吊り下げてしまったのだ」
ジーク「次の日、この話を聞いた俺はグンテルに化けて寝室に行き彼女を力づくで組み伏せた。この日はこれで収まった」
ジーク「…が数年後に暮らしていたネーデルラントからクリームヒルトが里帰りした際この二人が大喧嘩してしまった」
ジーク「そしてクリームヒルトはかつて寝室でブリュンヒルトを抑えつけたのは俺だと公の場でばらしてしまった」
ジーク「結果ブリュンヒルトは大恥をかき、自室に戻り屈辱に涙を流した。この一連の事件によりブルグント騎士団は激怒、ネーデルラントへの報復をはじめようとした」
ジーク「俺はブルグント王国の重臣であり、無二の友人であったハーゲンと相談しハーゲンに俺を謀殺させた。俺の命で事を収めるために」
ジーク「俺は、元凶である俺がいなくなったならばこの争いも収まると思っていたが…そううまくは行かなかった」
ジーク「あとは伝承と同じだ。ハーゲンは後にグンテルと共にフン族の王エッツェルと再婚したクリームヒルトによってバルムンクで斬り殺され、クリームヒルトもまた東ゴート族の騎士ヒルデブラントによって斬殺された」
ジーク「これによってブルグント王国は滅亡した。大まかな流れはこんなものだ」
青葉(唖然)
ジーク「…どうした?」
青葉「あ、いえ、その、壮絶だったんですね…クリームヒルト姫とブリュンヒルトさんは何で喧嘩していたんですか?」
ジーク「なんでも、俺とグンテルのどちらが格上かで言い争っていたらしい」
ジーク「まだ何か聞きたいことはあるか?」
青葉「そうですね…いえ、今回はここまでにしておきます。詳しい話をいろいろ聞かせていただきありがとうございました!」
ジーク「そうか…では、また」
青葉「いやぁ…伝承に出てくる女性は気が強い人が多くて青葉、びっくりです!一番驚いたのはファフニールがもと人間だったというところでしょうか…では、次回の『突撃!青葉の英霊インタビュー』をお楽しみに!」
Siegfried interview3