青葉「では次の質問に…ジークフリートさんの伝説で有名な『バルムンク』と『ファフニール』についてお話をお伺いします」
青葉「まずは『バルムンク』について、その剣はぶっちゃけどうやって手に入れたんですか?」
ジーク「…この剣はニーベルンゲン族から手に入れた」
ジーク「俺はニーベルンゲン族のシルブングとニベルングから財宝の分配を依頼され、この剣はその報酬として渡される予定だった」
ジーク「しかし俺のやり方では納得しない者がいて、俺はその依頼を果たせなかった」
ジーク「さらに俺に襲い掛かってきたからこれを打ち払い、この剣を手に入れた」
青葉「と、いうことはニーベルンゲン族から奪ったものなんですか?」
ジーク「そうだ」
青葉「なるほど…ではバルムンクについてもう一つ質問を。その剣は聖剣なんですか?それとも魔剣なんですか?」
ジーク「どういう意味だ?」
青葉「いえ、バルムンクについても調べたんですが持っている人が次々亡くなっているじゃないですか」
青葉「聖剣と呼ぶには少々血に塗れ過ぎているような気がするのですが…」
ジーク「基本的に聖剣は魔剣としての、魔剣は聖剣としての属性を併せ持つ」
ジーク「どちらか一方だけの属性しかない剣もある、だが数は非常に少ない」
ジーク「バルムンクも同じで、持ち主によってその属性を変えただけだ」
青葉「そうなんですか…では、次の質問に行きます」
青葉「『ファフニール』について。えっと…これはジークフリートさんが倒した竜ですが…」
青葉「この竜について教えてもらえますか?」
ジーク「わかった。まず『ファフニール』という名前は”抱擁するもの”という意味になる」
ジーク「この竜は大量の財宝を蓄えていたためだ」
ジーク「ファフニールはもともとは人間だった」
青葉「そうだったんですか!?」
ジーク「そうだ。フレイズマルという男には三人の息子がいて、その長男がファフニールだった」
ジーク「残りの兄弟はオッテルとレギンという」
ジーク「そうこうしているとき、この地に三人の神がやってきた。そしてその神はカワウソに変身していたオッテルを知らずに殺害しそのままフレイズマルに宿を貸してくれるよう頼んだ」
ジーク「大切な息子を殺されたフレイズマルは二人の息子たちと一計を案じ、三人の神を捕えることに成功した」
ジーク「フレイズマルは三人の神に対して賠償を請求し、それに対して三人の神は二人を人質に預けて残りの一人がアンドヴァリというドワーフに会いに行き姦計を以てアンドヴァリが所有する無限の黄金を生み出すことのできる指輪を奪った」
ジーク「この時アンドヴァリは指輪に『この指輪の持ち主は必ず不幸になる』呪いをかけたという」
ジーク「そうして三人の神は数えきれない黄金と指輪をフレイズマルに渡し、これを賠償とした。が…」
ジーク「欲に目がくらんだファフニールに殺害され、奇しくもアンドヴァリが掛けた呪いは成就した」
ジーク「父親を殺害したファフニールは黄金をもう一人の兄弟と分けることを嫌がり黄金を抱えて逃亡し、奪った黄金を守るために竜に変身した」
ジーク「こうして『悪竜ファフニール』は誕生した」
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