青葉「ども! 青葉と歴史の謎に迫る本コーナー、今回のお相手は……清和源氏の3代目頭目にして、鬼退治の専門家! しかしてその正体はグレートマザーか地母神か!? こんな質量を持った包容力を後世に伝え忘れるなんて、歴史家どもは何をしてたんでしょうね! 源頼光さんです! よろしくお願いします!」
頼光「あらあらまあまあ。元気のいいご挨拶ね」
青葉「ありがとうございます! それじゃあまずは恒例のご略歴からですね。源氏の嫡男?としてお生まれになった頼光さん。歴史資料だと、当時の天下人であった藤原氏に仕えて一族を支えたと書いてありますが……面白いのは今昔物語集なんかの伝説のほうですね! 都の内外を跋扈する魑魅魍魎……俗に言う『鬼』を退治して、八面六臂の大活躍。一番有名なのは『頼光四天王』を率いての酒呑童子退治ですが、他にも土蜘蛛、丑御前といった大妖怪を退治されたと言います!」
頼光「……」
青葉「しかしですねえ。性別の件は置いとくとしても……なんでバーサーカーなんでしょうねえ。こうしてお話ししてても普通のお姉さんですし、伝承にも特に狂気に関するものは見られませんし……」
頼光「……それ、訊きたいですか?」
青葉「ええ、やっぱり気になりますし……」
頼光「そう……そうね。他にも、気になるところがあるのではないかしら?」
青葉「そうですねえ。やっぱり妖怪丑御前のことですかね。頼光さんの弟か妹だったと言われてますが……実際のところはどうなんでしょう?」
頼光「やはり……語らねばなりませんか?」
青葉「できれば……」
頼光「そう……」
青葉(やば……久々に地雷踏んだかも!?)
頼光「いいでしょう。お話しします。ですが……」
(ズラリ)
青葉(抜刀!?)
頼光「母の言動が少しでもおかしいと思ったなら、すぐにこの刀で母の首を断ちなさい。でなければ、命はありません」
青葉「ななななななんか既におかしいですよ!!??」
頼光「あらやだ。くすくす、そうね、首は流石に冗談だけど……」
青葉(ごくり)
頼光「でも、『アレ』の話をするならば……母は母でいられなくなるかもしれません。まあ、あの子〈マスター〉ならなんとかしてくれるでしょうから、頑張って逃げなさい」
青葉「ににに逃げるって何!? てゆーか刀しまってえ!!?」(ガクガクブルブル)
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