青葉「……有難うございます。では、次にまいりましょう」

青葉「メドゥーサさんの姉妹として有名なステンノさん、エウリュアレさんについて教えてもらえますか?」

メ(ガタガタガタ)

青葉「…メドゥーサさん?」

メ「…ハッ!い、いえ何でもありません。私の姉二人…ですか」

青葉「はい。お二方とも女神ですし、どんな性格だったかとか教えてもらえるとうれしいです」

メ「では、長姉であるステンノから。名前は「強い女」を意味します」

メ「優雅な仕種、溢れる気品、思慮深い言動。男の夢見る理想の女性。男は名を呼ばれただけで喜びに我を忘れ、永遠の忠誠を誓うという。―――というのは建前です」

青葉「建前…ですか?」

メ「実際には極度の物臭で興味のないことには一切関心を示さず、どうでもいい相手に対しては冥府の番犬も震え上がるほどに冷酷でした」

メ「次姉エウリュアレ。名前は「遠く飛ぶもの」「広く彷徨う」を意味します

メ「屈託のない仕種、こぼれるような笑顔、無垢な言動。男の夢見る理想の少女。男は名を呼ばれただけで名誉に身体を震わせ、命を賭した守護を約束するという。―――というのも建前です」

メ「実際には極度の気分屋。しかもズルいところもあり、黙っていれば怒られない、バレなきゃイカサマじゃなくてよホホホ、けど後でちょっと自己嫌悪しちゃう小心小悪魔系でした」

青葉「なんというか…いろいろとすごい方々ですね…」

メ「はい。ですが口こそ悪いものの、私にとっては大切な家族でした」

メ「本来、私も含めたこの三人の女神は生まれた時点で既に「完成された女神」であり、男に奪われ、犯されることを運命付けられているだけのか弱い三女神となるはずでした」

メ「しかしどこかで歯車がずれたのか、私だけが成長してしまったのです」

青葉「なるほど…ん?一人だけ成長した…ということは……」

メ「姉の姿は私の幼少期と生き写しです。当たり前ではありますが」

青葉(あ、会ってみたい…)

青葉「ではですね…。別の質問に行きたいと思います。これは歴史ではなく個人的に興味があるのでお聞きしますね」

青葉「見てのとおりメドゥーサさんは美しい長髪をお持ちですが…。どうやってその髪を保っているんですか?」

メ「どうやって、ですか…。週に二度ほど美容院に行くぐらいでしょうか」

メ「正直、この髪を私だけで毎日セットするのは難しいうえに、荒れてくると私も不機嫌になるんです」

青葉「ほうほう。じゃあシャンプーは何を使っているんですか?」

メ「ボディシャンプーです」

青葉「え?もっといいシャンプー使った方がいいと思いますよ?折角の髪がもったいないじゃないですか」

メ「そこらへんはあまり気にならないものでして」

青葉「そうだ!今度一緒に買いに行きませんか?」

メ「一緒にですか?…考えておきますね」

青葉「ではですね、最後の質問というかお願いがあるんですが…」

メ「なんでしょう?」

青葉「ペガサスに乗ってみたいなー、なんて…」

メ「……それは…………」

青葉「だ、ダメでしょうか……?」

メ「残念ながら、それはできません」

青葉「そうですか…。残念です」

青葉「では、これで終わりになります。有難うございました!」




青葉「日本では怪物として名高いメドゥーサさんですが、以外にも好感を持てる女性でした。ペガサス、乗りたかったです…」

青葉「では、残り少なくなってきましたが次回の『突撃!青葉の英霊インタビュー』をお楽しみに!」
Medusa Interview3